春の特集番組の一つ、指原莉乃さんがその道を極めたマニアの方々と一緒に旅に出る「さし旅」がいよいよ3月30日に総合テレビで放送されます。何が起こるかわからないぶっつけ本番の旅番組。テーマは「駅弁」です。
「おかずを増やす」「駅弁が川を泳ぐ?」など謎のキーワードで、駅弁がおいしく味わえる方法をマニアが披露! 芸能界きっての駅弁の達人・高嶋政宏さんはじめ、駅弁ツウたちのこだわりに、指原さんもあ然。早春の伊豆・箱根を舞台に、駅弁のおいしさの秘密に迫る鉄道旅です。
そんな番組の魅力を山本プロデューサーが報告します。
※高嶋政宏さんの「高」は、正しくは「はしご高」です。
3月上旬の週末。朝6時30分の東京駅。
ここで待ち合わせているのは「駅弁マニア」の方々です。
弁当の「掛け紙」コレクションで知られる高校の先生に、鉄道写真で著名なカメラマン、そしてなぜか覆面姿のサラリーマン・・・そこに芸能界を代表して高嶋政宏さんと吉川正洋さんが加わり、マニアは総勢5人に。
早くも親しげに談笑する男たちに、自分でカメラを回しながら近づいてくる指原莉乃さん。
「わたし、人の趣味に共感できないタイプだから」とつぶやいています。
この日、制作チームが数ヶ月に渡り計画してきた「さし旅」がついに実現したのです!
■「指原さん」×「マニア」×「旅」=?
今までも「その道に通じた方々」(マニア)をご紹介する番組は数多くあったと思います。しかし、「人見知り」で「あまり趣味がない」と言う指原莉乃さんに、マニアたちの旅に飛び入り参加してもらうと、どうなるのか・・・?この番組はそんな発想から生まれました。
テーマを「駅弁」と定めて数ヶ月。共同テレビさんを中心とする制作チームで、試行錯誤を繰り返し・・東京から日帰りでも行ける「早春の伊豆・箱根を旅する」計画がまとまりました。
でも、いったいどんな旅になるのでしょうか?
プランは作ったものの、予測できないことだらけです。
出演者のみなさんには「なるべく自由に発言してください」とお願いをして、ロケ当日の朝を迎えたのでした。
■「テープがガラガラ回っています!」
旅は撮り直しなしの1本勝負です。
カメラマン以外にも無人小型カメラに、指原さん自身が持つカメラなど、複数のアングルが狙える体制でロケを行います。
東京駅を発った一行は、新幹線に乗り小田原へ向かいます。新幹線の車内では、40分間ずっとマニアの方々の駅弁プレゼンが続きます。
案の定、「ここまで話は進むだろう」とこちらが考えていたプランのかなり手前で時間切れ! あわただしくスタッフは下車します。小田原駅でさらに駅弁を買い足し(!)つつ、箱根登山鉄道へ乗りこみます。そこでは高嶋政宏さんによる、かなり個性的な「食べ方講座」がスタート! やはりここでもトークは途切れることがなく続きます・・・
その後、伊豆箱根鉄道に乗り継いだころ、ディレクターがひとこと。
「これ、すごく面白いけど大変ですよ。(収録)テープがガラガラ回ってます[苦笑]」
■駅弁には物語がある
旅の最初、指原さんは「あったかい食事のほうが好きなんですけど・・」と正直におっしゃっていました。実は、私も同じように思っていました。
ですが、マニアの方々の熱弁を聞いていると「なるほど」と頷くことが多々あったのです。
高嶋政宏さんいわく
「駅弁って、そもそも“出来立て”を食べてもらえないものなんです。でも、うまい。駅弁は、職人技が結集した玉手箱なんです」
さらにはこんな話も
「ウチは両親とも芸能界だから一家団らんがなかったんですよ。だから両親がロケに行くときに付いていく。新幹線の中だけが家族の団らんで・・・そこで食べた幕の内弁当が、(駅弁の)最初なんです」
そうなんです、マニアの方々のこだわりの裏には、深~い「物語」があるんです。
ちなみに高嶋さん、少なくとも5個分の駅弁をきれいに平らげていました。聞けばこの前日、ほとんど食事を取っていなかったとか。スゴイ方です・・・。
■終着駅で
旅の終わりは修善寺駅。ここには駅弁マニアがそろって「スゴイ」と絶賛する駅弁があります。果たしてそのお味は・・・?
この番組を見て、駅弁マニアの楽しみ方に触れ、皆様もぜひ旅に出てみてください!
報告:制作本部 情報・文化番組 エグゼクティブ・プロデューサー 山本 隆之
さし旅「駅弁マニアと巡る熱狂ツアー」
総合テレビ 3月30日(木)午後8時15分から放送予定
番組HP http://www4.nhk.or.jp/P4386/